コードフェアリーはクソゲーか?(総評)

Vol.1~3までの全てクリアしたので、感想を書きたい。
内容はこれまでと重複する部分も出てくるだろうが、総評なので容赦して頂きたい。
過去の記事を改編することも考えた。
しかし、たくさんのコメントを頂いた記事を大きく書き換えるのも良くないと思い、新規で書くことにした。
他のコードフェアリーに関するページは以下にリンクを張っておく。
目次
機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairyとは?
機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy 公式サイト|バンダイナムコエンターテインメント公式サイト
バトルオペレーション2のシステムを用いて、対戦・協力プレイを一切排除したシングルプレイ用ロボットアクションゲーム。
バトルオペレーション2については、以下の記事を参照して頂きたい。
良かった点
バトオペ2と連動して機体が貰える
おそらくこれ目的で買っている人がほとんどではないだろうか。
予約特典を抜きにして6体貰える。
MS一体1,000円で購入することを安いと考えるか、高いと考えるか。
MSモデリング
バトオペ2と同じく、他のガンダムゲーの中でもクオリティは高い方だと思う。
バトオペ2にはない機体やMAP、環境で遊べる
バトオペ2に登場する既存のMAPは一つもない。
またMAPの使い回しもそれほど気にならないくらいに豊富に用意されている。
何より新しい機体を触るのは楽しい。
陸上戦艦や航空機、戦車といった敵と戦う場面も用意されている。
バトオペ2で持っていない機体に試乗出来る
バトオペ2を初めて間もない人や、やったことがない人は、それぞれの機体を乗るだけで楽しいかもしれない。
未経験者にとっての遊び甲斐のある難易度
バトオペ2の経験者でも、一部ステージで適当にやってると負けることはある。
未経験者には難しいくらいかもしれない。
またロボットゲーの醍醐味の一つである、「思い通りにMSを動かせるようになる面白さ」もあるだろう。
パイロットがレベルアップ
ミッションをクリアすることで、レベルが上がって機体性能が向上する。
苦手な人でもレベルが上がれば、難易度が緩和される仕組みは良かったと思う。
ジオニックフロントなどの他作品のキャラが登場
ゲラートやニッキ、シャルロッテなど、ジオニックフロントで登場したキャラがゲストで出ている。
他にも顔写真だけだが、ガルマも登場した。
キャラを知っている人には嬉しい演出だろう。
悪かった点
ストーリー
ピクニック感覚でヒルドルブ発掘を発掘しにいく
戦力増強のため、放棄されたヒルドルブを回収しにいって、アルマの高機動型ザクを中破させる。
ゴミ拾いに行って、使える機体を潰すお粗末さ。
フェアリー隊の創設理由
キシリアが優秀な女子供を活用するために作った部隊とされる。
ただなぜ女性のみに選別したのかは不明で、女子供というなら少年兵がいない理由が良く分からない。
個人的には美少女が大好きだし、女性のみの部隊としてシュラク隊や、違う世界観だがM1アストレイの3人娘(SEEDだが)とか過去にもあったので、それほど抵抗はない。
ただプレイヤーを説得するだけの、リアリティは持たせるべきである。
リリスの改心の早さ
リリスがジオンを憎み戦っている理由として、コロニー落としで家族を失ったらしい。
そんな彼女も、ブラックドッグ隊の悪行を見て改心する。
あまりにもあっさり漂白してしまったので、拍子抜けだった。
戦力豊富なのに味方を裏切ったジオン兵
稼働するMS20機以上という大戦力を保有していながら、裏切ったジオン兵が謎すぎる。
ザクを3機も失ってドズルに怒られるシャアから考えると、ちょっと価値観が違いすぎる。
仲間を人質に取られただの、命が惜しいだの生きて国に帰りたいとか、全く意味不明。
いや、それだけ戦力があるなら何故戦わないのか。
そもそもそんな裏切りをして、どうして国へ帰れると思ったのか。
連邦MSばかりだと飽きるので、ジオンMSと戦わすために無理矢理に話を作ったような感じがする。
完全に頭が故障しているラスボス
登場から安っぽい悪役の言動を繰り返したレナートが、まさかのラスボスだったというオチ。
そして15話後半戦で、「その方が楽しい」からと勝っている状況で味方に自爆を強要する。
全く意味が分からない。
終戦目前で降伏せず
戦わずに降伏するのと、戦って武装解除するのとでは意味が違うと、皆に力説するバルバラ。
直前まで同僚を殺された連邦軍兵士らが「君らの戦いも素晴らしかった、ナイスファイト!」、なんて言うのだろうか。
ちょっと意味が分からない。
最終話で芋スナイパーと化した僚機
Ex(最終話)ではビルの屋上に陣取り、上から射撃するだけ。
パイロットスキルも使えず、上から白々しい言葉ばかり飛んでくる。
そんなに心配なら接近戦の出来るヘレナだけでも降りて戦え、そして弾除けになれ。
ストーリーの総評
ずっと雑用任務を頼まれている感じで、盛り上がる場面が一切なかった。
どこのゲーム雑誌かサイトか忘れたが、重厚なストーリーなどと表題を付けてように思う。
その真逆で、スポンジケーキ並にフワフワ、理解不能なストーリーが展開された。
全く意図が分からず、現実味が乏しく、そして理解に苦しむ場面が多すぎる。
演出
MS劇場
時折差し込まれるMS劇場が全く面白くない。
ノイジーフェアリーの3人組のやり取りは見ていて、痛々しい気持ちになる。
またリリスとバリーが他の多数MSとドスドス歩きながら会話しているシーンは、酷く滑稽に見える。
またムービーシーンで、キビキビとブーストを吹かせて飛び回っているが、ゲーム本編の動きと違いすぎて辛い。
OPとED
1回見たら十分。
アニメ風に作りたい意図は分かるが、何回も見せられる方の気持ちになって欲しい。
一応スキップは可能。
スタッフロール
初回は強制的に見させられる。
5話、10話、Ex.話と3回に渡って、スキップ不可。
ブラックライダーとホワイトライダー
第8話で出てきたときは謎を残した状態なので期待していた。
しかし再び登場した15話では、まさかのモブキャラが登場するという酷い扱い。
新機体の割に扱いが雑で、使い捨て感が凄い。
ブラックライダーの自爆装置
外から背面を撃たれて自爆装置が作動し始めるって、欠陥とか言うレベルではない。
脚本
痛い子アルマ
序盤のアルマの行動や言動が痛い子過ぎる。
フラナガン機関の話もサラッと流して、全く苦労しているのが伝わってこない。
むしろそこが大事だろうに。
緊張感の欠落
台詞から緊張感が感じられない。
女の子らが部活動感覚でキャッキャッウフフするやり取りを見せたいのか、戦争の悲惨さを伝えたいのか。
兵器狂いのミアが嬉しそうに自分で作ったドム・ノーミーデスで蹂躙する一方、アルマがリリスを相手にして「本物の殺意・・・!」とか言い始める。
彼らが今までの戦いで倒してきた敵兵は、一体何だったのだろうか。
イアンの前出ろ発言
イアンがヘレナのスナイパー仕様のザクIIに、前に出て敵の注意を集めろとか言い始める。
ここまでバトオペ2本編のプレイヤー同士のギスギス感を再現しなくても良いだろうに。
グラフィック
キャラクターの3Dモデリングのクオリティが酷い。
全部、美少女ゲームのような2Dイラストでの紙芝居で良かったと思う。
戦場でのパイロットモデルもヘルメットを付けての使い回ししている。
ゲーム内容
作業感漂うミッション
特に酷いミッション。
- 1話前半戦:ザクIIを1機を3機でボコボコにするだけ
- 6話前半戦:上からトボトボ歩くザクIIを狙撃で援護する虚無ゲーム
- 9話両方:操作性が悪いドム・ノーミーデスに乗せられる拷問ゲーム
- 13話両方:前半後半のどちらも護衛任務
単調かつ退屈なミッションが大半を占め、常に作業感が漂っていた。
特に15話を終えてようやく終わったかとホッとしたら、Ex.話なる最終話が追加されてショックだった。
まだ終わらないのかと。
Ex.話後半戦でOPが流れ始めた時には、開発的には盛り上がる場面だったのだろう。
やっている側としては完全に冷め切っており、淡々と出てくる敵機を処理してた。
またシミュレーターのシチュエーションやコストマッチも、苦痛の域から出ない。
拠点爆破やMS奪取、戦車など、無理矢理バトオペ2のシステムを体験させようとしたミッションがあるものの、ちっとも面白くない。
コストマッチはCPUが平然と味方ごと下格闘で寝かしてくるなど、悪い部分の再現度は高い。
ずっとバズ格闘コンボ
やってることは全編に渡ってバズ格闘コンボで、敵機をいかに素早く倒すか。
敵の動きが単調であり、コンボさえ出来れば大抵攻略出来る。
初心者に優しくない設計
この作品からバトオペ2のユーザー獲得に繋げる狙いがあるのだろう。
しかし、
- マニューバーアーマーや攻撃姿勢制御などの必須レベルのスキルの説明が不足している
- 兵装ショートカットの設定の仕方についての説明がない
など、あまり初心者に配慮されているとは思えない部分が多々ある。
これでバトオペ2の集客に繋がると本気で思っているらしい。
バトオペ2と変わらない産廃AI
動きが単調で読みやすく、旋回しながらのブーストなど妙な動きをする。
そのくせ狙いの遊びがほとんどなく、的確に当ててくる。
弾速の早い武装だとまさに脅威。
バトオペ2のバトルシミュレーターから何も進歩していない。
バトオペ2を再現する誤射
AIが自機を巻き込んで平然と攻撃してくる。
その時のパイロット同士のやり取りも寒い。
巻き込まないように遠くの別の敵を狙うなど、工夫が感じられない。
同じ機体ばかり
バトオペ2の魅力は多種多様な機体に乗れることである。
しかしコードフェアリーのストーリーモードでは機体が固定されており、バトオペ2の良さが失われている。
対艦戦闘
陸上戦艦とは名ばかり。
固定砲台と正面から撃ち合うだけで、あまり面白くない。
戦艦なのだからもっと戦場を動き回って欲しかった。
手抜き要素
なかったことにされた機体修正
バトオペ2で性能調整された機体が、コードフェアリーでは修正前のまま放置されている。
特に顕著なのがZZガンダムで、変形機構は取り除かれ、即よろけの武装を失い、あの乙乙ガンダムと呼ばれていた頃に戻されている。
これはこれで懐かしいが。
サウンド
音楽はバトオペ2(過去作品)からの流用が9割ほどなので、目新しさはない。
OPの曲も悪いとは言わないが、特に心に残るものでもなかった。
感想
アニメの作画も声優も悪くない。
単にゲームの中身とシナリオ脚本が酷すぎるだけである。
同じジオン目線の作品であるMS IGLOOを、10回くらい繰り返し見て反省してほしい。
連動MS目的で買っている人が多いとは思うが、それを抜いたゲーム本体はVol.1~3の全てセットで1000~1500円が適正価格。
もちろん、この作品を面白いと言える人はそのままの貴方でいて頂きたい。
追記(2025-03-29)
PlayStation Plusのゲームカタログにコードフェアリーが追加されたようで、コードフェアリーのアクセス数がかなり増えている。
当時は感情のままに書いていたので、それぞれの投稿を適宜読みやすいように修正した。