Divinity: Original Sin 2(ディビニティ オリジナル シン2)の感想
今さらながら、「Divinity: Original Sin 2」の感想を書く。
目次
Divinity: Original Sin 2とは?
オンラインにも対応している見下ろし方式のベルギー産RPGである。
「2」なので、前作「Divinity: Original Sin」が存在し、物語としては一応繋がっているものの、前作から作品内でかなりの年月が経過しているため、遊んでいなくても本作を十分に楽しめる。
ターン制バトルが採用されており、キャラクターを移動させて攻撃する感じは、タクティクスオウガに近いと思うのだが、マスやヘックスと言った概念は存在せず、かなり自由に移動できる。
現在はSteam(PC)版と、PS4版、Switch版と存在する。
オススメはPC版だ。ある程度の性能を持ったPCが必要だが、MODによってゲーム環境をより綺麗で快適にしたり、チート機能を使う(ゲームの寿命が縮まるのでオススメしないが)ことも出来る。
最低:
Steam:Divinity: Original Sin 2 – Definitive Edition
64 ビットプロセッサとオペレーティングシステムが必要です
OS: Windows 7 SP1 64-bit or Windows 8.1 64-bit or Windows 10 64-bit
プロセッサー: Intel Core i5 or equivalent
メモリー: 4 GB RAM
グラフィック: NVIDIA® GeForce® GTX 550 or ATI™ Radeon™ HD 6XXX or higher
DirectX: Version 11
ストレージ: 60 GB 利用可能
追記事項: Minimum requirements may change during development.
推奨:
64 ビットプロセッサとオペレーティングシステムが必要です
OS: Windows 7 SP1 64-bit or Windows 8.1 64-bit or Windows 10 64-bit
プロセッサー: Intel Core i7 or equivalent
メモリー: 8 GB RAM
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 770 or AMD R9 280
DirectX: Version 11
ストレージ: 60 GB 利用可能
追記事項: Recommended requirements may change during development.
PCが用意出来ないなら、PS4やSwitch版を選択しよう。
解像度面ではPS4の方が優れていると思われるが、携帯モードで遊べるSwitchも悪くない。
ただしSwitchが一番解像度が低く、PC版で遊んだあとだと辛い。
ちなみにSteamとSwitchでセーブデータを共有出来る。
しかしSteam版で遊んでいたセーブデータでMODを使っていると、Switchで遊ぶ際にクラッシュする可能性が高いので、使い所は難しい。
良かった点
戦闘システム
本作で最も良かった点は戦闘システムだろう。
各キャラクターごとのターン制になっており、APを使用して、移動や攻撃、スキルやアイテムの使用などを行う。
高所低所の概念もあり、特に弓や投擲系は高い場所ほど遠くまで届くので有利だ。
戦闘が起こることが分かっている場合、事前に有利な地点に陣取っておくなども可能だ。
また油や水の入ったタル、地面に溜まった毒など、環境要素を上手く活用することで、戦闘を有利に運ぶことが出来る。
- 水たまりに電撃で感電
- 油に火で炎上
- 毒に火で爆発
など、環境を活かしたり、また環境を自分で用意したりすることも。
他にも隠密状態を駆使してのバックスタブによる奇襲など、工夫次第で戦闘を有利に進められるのが素晴らしい。
自由度
会話の選択肢も豊富で、自分の好みで選んでもよし、またキャラクターのロールプレイを意識して選択するもよしと、テーブルトークRPGを彷彿させるような感じだ(TRPGを遊んだことはないが)。
選択肢次第では敵対したり、協力してくれたりと周囲に与える影響は大きく、結果的にキャラクターが死んだりするのはこの世界では良くあること。
むしろ自ら積極的に殺害することも出来る。この自由度の高さはスカイリムに似ている。
The Elder Scrolls V: Skyrim – Wikipedia
また各キャラクターの持ち物を売買してもらったり、盗んだり、殺して奪い取ることも可能だ。
まさに「殺してでもうばいとる」がほとんどのキャラに対して可能だ。
クエストの達成方法も同様に何種類も用意されていることがあって、新しくゲームをスタートして別の解法を探す楽しみ方もあるだろう。
キャラメイク
主人公は全部で6人存在しているが、全く関係ない一から作るカスタムキャラクターも作成可能だ。
- イファン・ベン・メッズ(人間:男性:傭兵)
- ローゼ(人間:女性:歌手)
- レッドプリンス(リザード:男性:王族)
- セヴィル(エルフ:女性:奴隷)
- ビースト(ドワーフ:男性:船乗り)
- フェイン(フェイン:アンデット:歴史家)
用意されているキャラクター(オリジンキャラ)は個性豊かで専用のストーリーやクエストが用意されているので、初回はオリジンキャラがオススメだ。
オリジンキャラもカスタムキャラも見た目やスキルを弄ることは可能だ。自分の好みに合ったキャラクターを作れる。
悪かった点
文字の分量
とにかくゲーム中に登場する文字数の多い。
活字嫌いな人など、読むのが面倒くさいと感じる人は向かない。
全ての会話や本、書類に目を通す必要はないが、主要な会話まで読み飛ばすと次何をすれば良いのか、また何のために行っているのかという動機が分からなくなる。
そのためストーリーが分からなくなってしまい、結果的にモチベーションの低下に繋がってしまう。
特に読み飛ばしても問題ないものも多いが、この物語を深く知って追っていくためには避けては通れない。
ストーリー
文字の分量もさることながら、その中身についても理解しにくいものが多い。
神やゴットウォークン(神候補)など、抽象的な内容が多くイメージしにくいのが原因だろう。
前述の通り、細かく情報を拾っていって補完していかないと、理解が難しい。
翻訳の制度
また翻訳が完璧とは言えず、文章自体とても読みやすいとは言えない。
文化の違い
洋ゲーゆえに日本人の感性や文化と合っていないせいか、面白さや意図が伝わりにくい部分も多いのも気になった。
グロテスク、性的な描写
ファンタジー小説の源流「指輪物語」や日本のライトノベル「ロードス島戦記」でのエルフ族とは、美形で清楚、知的なイメージを持った架空の種族である。
しかし本作では手足や首が長く、人肉を喰らうなど、前述のような先入観を持っているとギャップに苦しむかもしれない。
ちなみにドワーフはそれほど大きな違いはないので安心して欲しい。
他にも、舌を切り落としたり、顔の一部が縫合してあったりと、殺害以外にも割とグロテスクな描写も多い。苦手な人は楽しめないだろう。
一方で、洞窟の中に入ったらアンデットのオッサンが出てきて「チンチン!」と叫んだり、酒場の二階が売春宿だったりと、文字による性的な描写がポツポツとある。
選択肢で回避出来るものが多いのだが、洋ゲーによくあることだと思って諦めるしかない。
どちらとも言えない点
洋ゲー特有のキャラクターデザイン
日本のゲームとはデザイン感覚が違うので、許容出来るかは人それぞれ。
事前に動画やスクリーンショットなどで確認しておくと良いだろう。
マップ
全部で4つほど広大なマップがあって、次へ進むと前のマップには戻れない。
やり残したクエストなどは回収できないので、最初から始めるしかない。
一応、今いるマップに戻れない場合には、登場人物らが親切に教えてくれるので、突然戻れなくなる事態は避けられるので安心して欲しい。
経験値
敵を倒したり、クエストを達成したりすることで経験値が入るのだが、どれも有限であるため、日本のRPGでよくある「レベル上げ」が出来ない。
なので倒せない強敵とぶつかった場合は、まだ倒していない敵やクリアしていないクエストを探す必要があるなど、自由度が高いようで実はそうでもない。
言い方を変えると味方パーティの戦力がインフレしにくいので、緊張感のある戦闘を維持出来ていると言える。
もちろん難易度を低く設定しておけば、大抵の戦闘で楽に勝てるので自信がなければ、検討してほしい。
感想
一応、1週目はクリアしたのだが、終わってないクエストや理解出来ていない話も多かったので2週目をゆっくりやっているところだ。
万人向けとは言い難いのだが、以下のような人に勧めたい。
- 洋ゲーのデザインに抵抗がない
- 物語を読み解く探究心を持っている
- 色々な解法やスキルの組み合わせを考えるのが好き
Steamのセールで安くなっていることが多いので、購入するならウィッシュリストに入れて安くなるのを待っておこう。
ただ当然洋ゲーなのでツンデレみたいな分かりやすい萌え要素などは皆無。
繰り返しになるが、物語はしっかり読み込まないと理解しにくいので、ゲームに適合する人とそうでない人が明確に分かれると言えそう。
悩んでいる人はプレイ動画などを漁ってみるのも良いだろう。