「VS.こち亀」を読んで

VS.こち亀 こちら葛飾区亀有公園前派出所ノベライズアンソロジー (ジャンプジェイブックスDIGITAL) | 秋本治, 赤塚不二夫, 石原宙, 浅野直之, シタラマサコ, 秋田禎信, 草河遊也, 朝井リョウ, 近藤憲一, 岡田邦彦, 杉本功, 原田幸子, 古市裕一, 柳野啓一郎, 岩瀬栄治, 槌居, 初野晴, 山中ヒコ, 東川篤哉, 中村佑介 | ライトノベル | Kindleストア | Amazon

「ガールズ&パンツァー」とのコラボが、どうしても気になったので読んでみた。

ちなみに「おそ松さん」と「魔術師オーフェン」も知ってるので、そちらもさらっと流し読みした。

他の作品については原作を知らないので、恐らく読んでも分からないと思って読まなかった。

概要

全体

こち亀と他作品によるコラボ小説であり、コラボ作品ごとに執筆者がことなるアンソロジー小説となっている。

おそ松さん

パチンコ店で偶然に両津とおそ松が出会い、意気投合する。

彼女がいないおそ松に、両津はこち亀女子との合コンを約束する。

歓喜したおそ松は、他の六つ子と共に合コンに向けての「準備」を始める。

魔術師オーフェン

両津が目覚めると、そこはファンタジーの世界であり、全身黒ずくめの服に剣と龍のネックレスを身につけていた。

そして遭遇したボルカンとドーチンによれば、どうやら両津はこの世界の借金取りと間違えられているらしい。

ガールズ&パンツァー

両津と本田は、ラジコン戦車道の大会が開かれている大洗マリンタワーに来ていた。

一方、停泊中の大洗女子学園のあんこうチームもショッピングを楽しんでおり、優花里の希望でラジコン戦車道の大会にやってきた。

両津の戦車らしからぬギミック満載のタイガー戦車と、優花里のナヒュール中戦車が戦うことになり、あんこうチームの支援を受けて優花里が勝利する。

納得のいかない両津は、今度は本物の戦車を使った戦車道で、あんこうチームに勝負を挑むことになる。

感想

おそ松さん

合コンが始まるまでは割と面白そうではあったが、実際に始まってみると、こち亀側は両津と麗子以外のキャラが存在感を出せていなかった。

女装した割に空気だった中川に、セリフがほとんどなかった檸檬と乙姫は、気が付いたら帰っていた。

もう少し何かこち亀らしい展開が欲しい。

そもそも「おそ松さん」の踏み込んだ下ネタと、「こち亀」のマイルドな下ネタとは微妙にズレており、上手く調和が取れていなかったようにも思う。

魔術師オーフェン

主人公同士のやり取りが気になっていたのに、入れ違いになっていたのが致命的。

そしてオーフェンの主要な仲間である、クリーオウもマジクも登場しないのも厳しい。

全く何が面白いのか、分からないまま終わった。

ガールズ&パンツァー

一番読みたかった作品である。

ミリタリー好きで戦車も当然守備範囲の両津と、戦車道を嗜むあんこうチームとの相性は抜群に良かった。

元々ガールズ&パンツァーは、モブキャラ枠くらいしか男性が登場しない、女性キャラ偏重の極端な作品である。

そこへ、キャラクターデザインとしても対極的な存在である両津(本田とボルボも加えて)と戦車道で対決するのは、斬新であり面白くない訳がない(否定の連続)。

オチもこち亀らしい終わり方で良かった。

どちらも知っている人は、読んで貰いたい。

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