映画「ベスト・キッド(1984年)」

ベスト・キッド (2010年の映画) – Wikipedia

ベスト・キッドと言えば、ウィル・スミスの息子であるジェイデン・スミスジャッキー・チェンが登場する方を思い浮かべる人も多いだろうし、僕もつい最近までそうだった。

AmazonPrimeビデオのオススメにベスト・キッドが表示されたのだが、サムネイルが知っているベスト・キッドとは違う。調べてみたら、今までオリジナルだと思っていたのがリメイクで、1984年の方がオリジナルだった。

なので、興味が出てきたので見た。その時の感想でも書こう。

あらすじ

リメイク版では中国が舞台だったのだが、オリジナルはアメリカのカリフォルニア。ニュージャージーから引っ越してきた浅黒い少年ダニエル(ラルフ・マッチオ)が、同い年くらいの女の子アリー(エリザベス・シュー)に恋するも、その元彼で上級生の白人KARATEマンであるジョニー(ウィリアム・ザブカ)にボコボコにされて、ひとりぼっちに。

そこで彼にKARATEを教えたのが初老の日本人の宮城(ノリユキ・パット・モリタ)。彼と共にKARATEマンの道場に行って、師範(なぜかアメリカの退役軍人)にイジメを辞めさせるようにするも、少年空手大会で決着を付けることに。

良かった点

最も良かったのは宮城の存在だろう。彼とダニエルの不思議な師弟関係がこの作品の最大の魅力だろう。彼のたどたどしい英語から断片的に伝わってくる哲学が、不思議と心に残る。

ただしっかり日本について調べて撮影された訳ではないようで、アメリカから見た日本の間違ったイメージが散見されるが、むしろそれはそれで面白かった。日本に対する精神的な部分ではむしろ好意的で、悪い気にはならなかった。

話の筋道はオリジナルもリメイクもほぼ一緒、ただ高校生の難しい年頃の様子をよく表現していたと思う。母親のボロい車でデートの送り迎えは確かに嫌だろう。

悪かった点

KARATEのアクションシーンは明らかにリメイクの方が力を入れている(撮影技術の問題だろうけど)。ダニエルは最後まで良く分らないへっぴり腰の構えで戦っており、優勝した割には見ている方としては何かモヤモヤさせられる。

そして本作において、重要なKARATEだが、カンフーか何かと勘違いされているようで、幼少期に習っていた空手と似ても似つかぬ。格闘技にこだわりのある人は駄目かも知れない。

総評

オリジナルかリメイクか。どちらが優れているというのは難しい。

エンターテインメントとしてなら、リメイクの方が見やすい。アクションシーンも派手で面白い。

一方、オリジナルは古臭いものの、昨今失われつつある職人気質の日本人、宮城の存在があまりにも大きい。あえて彼の言葉を書かないが、映画の中で雰囲気とともに是非見てもらいたい。

アメリカの映画であるものの、日本人にこそ見て感じる物があるのではと思った。

コブラ会師範ってアメリカ陸軍の人らしいけど、何で空手で道場を開こうとか思ったんだろう?軍の人って、空手よりも柔道とかじゃないの?

1970~72年の空手チャンピオンだと道場の写真に書いてあったので、もしかしたら沖縄の米軍基地にでも着任した時に習得したのかもしれマセン(適当)。

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