はじめから広告ブロック機能を搭載したブラウザ「Brave」について

調べて分かったこと、思いついたことを書いていく。

Braveブラウザとは?

広告ブロッカーで、セキュアで高速なプライベートウェブブラウジング | Brave Browser

Windows、macOS、Linux、Android、iOSに対応しているブラウザで、初期設定で広告やトラッカーをブロックする機能を持つ。

Chromiumベースのブラウザなので、Chromeの拡張機能が利用出来るなど親和性が高く、Chromeから乗り換えやすい。

良かった点

無料

PC版はもちろん、iOS、Android版も無料で利用出来る。

Brave以外の従来の広告ブロック機能の選択肢としては、WindowsやmacOS、Linuxの場合、インストールしたブラウザに合わせて、拡張機能やアドオンといったサードパーティ製の機能を後から追加するのが一般的だろう。

ただ拡張機能やアドオンによっては地域や見ているサイトに合わせて、フィルタをカスタマイズしないと性能を発揮出来ない場合もある。

どちらの場合でも無償だが、手間を掛けずに高いブロック機能を得られるのは、Braveを選択するにあたっての大きな利点になるだろう。

スマートフォンではそもそも広告ブロックアプリは有償であることが多いので、無償であること自体、大きな強みだと言えそう。

広告ブロック機能

特にフィルタ設定をせずとも、非常に高いブロック機能を誇る。

例えばPC版は言わずもがな、iOS、Android版でもYoutubeの広告を回避出来るので、スマートフォンで重宝しているユーザーも多そうだ。

Torを用いた経路の秘匿化

Tor – Wikipedia

接続経路を隠す規格のことで、Tor Browserなどのソフトを利用する。

Braveではプライベートウィンドウとしてワンボタンで切り替えて利用出来る。

広告の新しい仕組み

Braveは従来の広告をブロックする代わりに、自前の広告であるBrave Adsを提供する。

Brave Adsは広告を掲載しているWebサイトやBrave側だけでなく、広告を見たユーザーに報酬が支払われるという特異な仕組みになっている。

ユーザーに対して支払われるため、広告に対して前向きな印象を得られるかもしれない。

現状ではインターネットの広告の大半はGoogleの独占状態だが、この仕組みでGoodleの牙城を切り崩せるかもしれない。

Google独禁法調査、広告事業も提訴 テキサス州など: 日本経済新聞

寄付

Braveが提供する仮想通貨BATを用いて、応援したいサイトに寄付することが可能であること。

BATもユーザー側はサイトを閲覧することで収得出来るため、気軽に寄付することが出来る。

セキュリティ

Braveのソースコードは公開されているらしいので、ユーザーの個人情報を勝手に収集したり、裏でリソースを大量に消費するようなプログラムだとばれるようだ。

よくあるご質問 | Brave Browser

逆に大手のサービスだから絶対に安心という訳でもない。

過去には管理権限を持っていた社員が覗き見て、事件に発展したというニュースもあったのだから。

ちなみにGoogleサジェストで「Brave 中国」などの候補が見つかったが、オフィスはアメリカのサンフランシスコにあるらしい。

Javascriptの生みの親とされるブレンダン・アイクもBraveの開発に参加している。

ブレンダン・アイク – Wikipedia

悪かった点

手法

Google AdSenseのような広告はブロックされるため、Webサイトの運営側としては従来の広告ブロッカーと同じく、収益を失っていることに他ならない。

Brave Rewardsは、作品やコンテンツからより多くの収益を上げ、広告ブロック等で減ってしまった収益を取り戻すことをサポートします。

Earn more for content you publish to the web – Brave Creators

そして奪われた広告収入、つまりBrave Adsの分け前が欲しければ、Braveに登録しなければならない。

法律的には問題ないかもしれないが、倫理的には疑問がある。

人によっては「盗人猛々しい」と思う人もいるだろう。

今はBraveのみだが、今後同じ手法の第2、第3のBraveが登場する可能性も否定できない。

そうなってくるとサイト運営者としては、非常に煩わしいことになるだろう。

報酬

別途、記事にしてまとめてみたが、国内では対応しているサイトは非常に少ない。

Brave認証サイトのまとめ – LV73.net

Wikipediaでは、閲覧する側のユーザーで1ヶ月に5ドル(約550円)の報酬が得られると書いてある。

それは恐らくまだ対応しているサイトの多い海外での話だろう。

取りあえず1ヶ月使って見たが、Brave Adsを見たことは一度もない。

つい先日、通知で来てたのでクリックしてみた。

クラウドファウンディング系のサイトに飛ばされた。

雑草刈り道具の出資を募るページだった。

閲覧することで0.001BAT貰えたが、執筆時点でのレートで1BAT=120円なので、0.1円ちょっとだろうか。

クリックするだけだが、ネットサーフィンを中断してまでの価値があるとは思えない。

現時点においては、Brave Adsによる閲覧報酬は期待しない方が良いだろう。

通知が出ないという人は以下のページを参照して欲しい。

[Ads]Brave Adsを有効にしていますが、広告が表示されません – Brave Help Center

専用の仮想通貨BATの受け取る設定も、地味にハードルが高い。

日本国内ではbitFlyerのアカウントを持っていて、本人確認(免許証と顔写真の提出)を済ませている必要がある。

それだけの労力を掛けて現状得られるものがほとんどないので、Braveを使っているユーザーで設定を終えている人は少ないのではなかろうか。

仮想通貨のリスク

報酬はBATという専用の仮想通貨で支払われるのだが、Braveを使用することがキッカケになって仮想通貨に入ってくる人もいそうだ。

仮想通貨の財布であるウォレットの管理や価格の急激な変動など、リスクについても事前に把握しておく必要がある。

個人的にはリスクが大きすぎて非推奨、全く勧められない。

感想

ユーザーの立場で言えば、広告ブロック機能は非常に便利である。

Webの広告でも風紀として良くない物(ゲームや漫画系が特に)が多いし、またYoutubeの広告は昔に比べて待たされるようになった。

確かに需要はある。

繰り返しになるが、iOSやAndroidで広告ブロック機能が無料というのも、強力な選択肢になっている。

しかしサイト運営やクリエイター側に立ってみれば、Braveに限らず広告ブロックは、広告収入によって成り立っているビジネスモデルを破壊する悪魔的存在である。

そしてBraveだが既存の広告システムを破壊して、自分達が提供する仕組みへ引き込もうとしている。

運営側はより強固な広告ブロック検知を導入して対抗するか、頭を垂れて降伏してBraveを受け入れるしかない。

幸いなことに、まだBraveのシェアはそこまで広まっていないので無視出来るかもしれない。

今後、使用するユーザーが多くなれば判断に迫られるだろう。

前述の通り、Googleの独占を崩すという意味では応援したいが、その手法については正直微妙なところ。

ただここまで強硬な手段を取らねば、ネット広告分野で巨人を相手に戦うのは難しいのかもしれない。

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