「おれは人間をやめるぞ!」(漫画『ジョジョの奇妙な冒険』より)

「おれは人間をやめるぞ!」
「おれは人間をやめるぞ!」

この『ジョジョの奇妙な冒険』第1部「ファントムブラッド」より、ディオ・ブランドーのセリフである。

出典

Amazon.co.jp: ジョジョの奇妙な冒険 第1部 ファントムブラッド カラー版 2 ジョジョの奇妙な冒険 第1部 カラー版 (ジャンプコミックスDIGITAL) 電子書籍: 荒木飛呂彦: Kindleストア
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解説

原作では「おれは人間をやめるぞ!ジョジョーーッ!!」というセリフである。

特に「おれは人間をやめ」に傍点が付いていて、強調されている。

このセリフは、ディオ・ブランドーというキャラクターが、自らの意志で「人間としての限界を超える」ことを宣言し、石仮面を用いて吸血鬼として「人外の存在」へと変貌する瞬間に発せられたものである。

発言のタイミングは、毒殺計画が露見し、警官たちに包囲され、逃げ場を失った絶体絶命の状況であるにもかかわらず、ディオは逆にこの危機を「超越への契機」として捉える。

これにより、彼は単なる犯罪者ではなく、運命そのものに抗う怪物的存在へと進化するのである。

このセリフが持つ意味はいろいろな面を持っている。

「人間であることを放棄する」という宣言は、肉体的な変化以上に倫理的・道徳的境界線を踏み越える決意を意味している。

ディオにとって「人間」とは、策を弄しても思い通りにならない、弱くて愚かな存在であり、その限界を悟った瞬間、彼はより高次の存在としての自分を選び取る。

この瞬間こそが、物語全体にわたるジョースター家との宿命的対決の起点であり、「ジョジョ」シリーズの因縁の幕開けである。

現代でもこの台詞はしばしばパロディとして用いられる。

たとえば、「○○をやめるぞ!」という形式で自己変革や脱皮の瞬間をコミカルに演出する文化がネット上などで見られる。

それだけに、このセリフが象徴する「変身・反逆・覚悟」の要素は強く記憶に残りやすく、ジャンプ作品特有の誇張されたドラマ性とキャラクターの狂気が凝縮された名言として今なお語り継がれている。

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