「VS.こち亀」を読んで
「ガールズ&パンツァー」とのコラボが、どうしても気になったので読んでみた。
ちなみに「おそ松さん」と「魔術師オーフェン」も知ってるので、そちらもさらっと流し読みした。
他の作品については原作を知らないので、恐らく読んでも分からないと思って読まなかった。
概要
全体
こち亀と他作品によるコラボ小説であり、コラボ作品ごとに執筆者がことなるアンソロジー小説となっている。
おそ松さん
パチンコ店で偶然に両津とおそ松が出会い、意気投合する。
彼女がいないおそ松に、両津はこち亀女子との合コンを約束する。
歓喜したおそ松は、他の六つ子と共に合コンに向けての「準備」を始める。
魔術師オーフェン
両津が目覚めると、そこはファンタジーの世界であり、全身黒ずくめの服に剣と龍のネックレスを身につけていた。
そして遭遇したボルカンとドーチンによれば、どうやら両津はこの世界の借金取りと間違えられているらしい。
ガールズ&パンツァー
両津と本田は、ラジコン戦車道の大会が開かれている大洗マリンタワーに来ていた。
一方、停泊中の大洗女子学園のあんこうチームもショッピングを楽しんでおり、優花里の希望でラジコン戦車道の大会にやってきた。
両津の戦車らしからぬギミック満載のタイガー戦車と、優花里のナヒュール中戦車が戦うことになり、あんこうチームの支援を受けて優花里が勝利する。
納得のいかない両津は、今度は本物の戦車を使った戦車道で、あんこうチームに勝負を挑むことになる。
感想
おそ松さん
合コンが始まるまでは割と面白そうではあったが、実際に始まってみると、こち亀側は両津と麗子以外のキャラが存在感を出せていなかった。
女装した割に空気だった中川に、セリフがほとんどなかった檸檬と乙姫は、気が付いたら帰っていた。
もう少し何かこち亀らしい展開が欲しい。
そもそも「おそ松さん」の踏み込んだ下ネタと、「こち亀」のマイルドな下ネタとは微妙にズレており、上手く調和が取れていなかったようにも思う。
魔術師オーフェン
主人公同士のやり取りが気になっていたのに、入れ違いになっていたのが致命的。
そしてオーフェンの主要な仲間である、クリーオウもマジクも登場しないのも厳しい。
全く何が面白いのか、分からないまま終わった。
ガールズ&パンツァー
一番読みたかった作品である。
ミリタリー好きで戦車も当然守備範囲の両津と、戦車道を嗜むあんこうチームとの相性は抜群に良かった。
元々ガールズ&パンツァーは、モブキャラ枠くらいしか男性が登場しない、女性キャラ偏重の極端な作品である。
そこへ、キャラクターデザインとしても対極的な存在である両津(本田とボルボも加えて)と戦車道で対決するのは、斬新であり面白くない訳がない(否定の連続)。
オチもこち亀らしい終わり方で良かった。
どちらも知っている人は、読んで貰いたい。