Blizzard発のOverwatchについての感想など
2016年を代表するゲームの一つに、Overwatch(以下オーバーウォッチ)というゲームがある。
開発元は Blizzard Entertainment(以下ブリザード)という会社で、日本での認知度は知る人ぞ知るというレベルだろう。
しかし海外のゲーマーなら、知らない人はいないくらい、実は超有名なゲーム会社である。
最近だとHearthstoneというPCやスマートフォン向けのカードゲームを出しているので、そこから知っている人がいるかもしれない。
実は20年以上前からPC向けゲームとして、WarcraftやStarCraft、Diabloなど、いくつもの世界のゲーマーに大きな衝撃を与えた作品を生み出してきた会社でもある。
で、そのブリザードが2016年に同社としては初のFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)となるオーバーウォッチを出したわけだ。
そのオーバーウォッチについてだが、いくつかプレイ動画を目にする機会があって前々から興味はあった。
だが、FPSは昔から3D酔いが激しく、あまり食指が動かなかったのだ。
その後@benomu_666から勧められたこともあって、LV80くらいまでプレイしたので、感想をまとめようと思う。
オーバーウォッチとはどういうゲームか?
ジャンルとしては先述の通りFPSで、一人称視点で銃で撃ち合うゲームという認識でほぼ間違いない。
ストーリー的な要素は、ゲーム内ではほとんどないに等しいので、Youtubeでスクウェア・エニックスが管理しているシネマティックトレーラーを見るのが良いだろう。
以下の動画は世界観を知るのにはよいので、是非見てもらいたい(`・ω・´)
むしろこの勢いで映画作ってくれよ。
ゲームのメインとなるのはオンラインによる対戦であり、大抵のルールでは6人対6人の計12人で行われる。
コンピュータとも対戦できるが、あくまで練習やイベントとしてであり、本ゲームのメインコンテンツはオンライン対戦である。
勝敗もルールによって様々であり、エリアの確保から、車両の護衛というのもあり、ただ相手を多く倒せば勝ちということではない。
登場するキャラクター(世界観的にはヒーローと呼ばれている)は皆、個性に富んでいるというか、ぶっ飛んでいると言う方が正しい。
兵士はもちろん、時空をまたぐ冒険家やロボットに乗った女性ゲーマー、騎士もいれば、ガンマン、サイボーグ忍者、ミュージシャンと、まともな人の方が少ない(ゴリラもいるよ!)。
「”タンク”を代表するヒーローの”ラインハルト”。味方を守るための広いシールドと、近距離で猛威を振るうハンマーが彼の強みだが、遠距離攻撃が貧弱。」
個性豊かなヒーローたちであるが、それぞれ4つの役割に分類される。
高い攻撃力や機動力を誇る”オフェンス”、遠距離攻撃やトラップなど迎撃能力に富んでいる”ディフェンス”、高いライフと防御性能に特化した”タンク”、回復と補助が専門の”アシスト”。
当然ながら、ゲームのルールやステージに応じて、同じチームである6人でバランスの良い編成が求められる。
どこが面白いのか?
Battlefieldなどの大半のFPSで求められるのは、立ち回りもさることながら、エイム(正確に相手を狙って射撃する能力)も要求されるのが常である。
オーバーウォッチの良いところとして、エイムが致命的に下手くそでも、個性的なヒーローと役割を理解して選択すれば、誰でも楽しめる工夫がされている。
先ほど紹介した”ラインハルト”は味方を守って、盾の後ろから攻撃してもらうことが、とても強力な戦術になっており、彼自身積極的に射撃する必要がない(重要な選択肢であるが)。
「”アシスト”であるマーシーは医師。回復ビームで味方を癒すことが出来るが、ビーム接続中は一切攻撃できない。」
また”アシスト”でメインの回復役を務める”ルシオ”や”マーシー”などは、敵を倒すことよりも生き延びて、味方を回復させ続けることが求められるヒーローである。
従来のFPSではいかにキル数を稼ぐかを重きに置いていたのに対し、オーバーウォッチではいかに自分の役割を果たすか、そこを重視しているのが斬新である。
対戦終了後のリザルト画面でも、防御や回復、エリアの確保など、敵を倒すこと以外の評価項目が多く存在し、またそちらの方が評価されやすい。
「”ルシオ”や”マーシー”といった回復役のキャラはもちろん、”ラインハルト”でしっかり味方をカバーしていると、評価されやすい。」
随時アップデートがされており、新キャラクターや新MAP、新ルールを投入するなどして、プレイヤーを飽きさせないような工夫がもちろんされている。
「マーシー(37)の魔女スキン。なかなか出なくて苦労した。」
ハロウィンやクリスマスなど、季節限定イベントで、特別な衣装(スキン)も追加されるから、それを集めるのもまた楽しい。
どこがダメなのか?
実はこの記事を書いている時点で、プレイしなくなってから結構な期間が経つ。
だいたい”ソンブラ”が追加された辺りから、やらなくなった。
忙しかったという個人的な理由はさておき、その原因の一つはランクマッチにおける編成の固定化だろう。
格闘ゲームでもよくある話だが、一部の強力で安定性のあるヒーローに集中してしまい、編成がある程度、固定化されてしまっていること。
その最たる例が、周囲を自動で回復しながら攻撃できる”ルシオ”だろう。
彼が入らない編成はほとんどないと言ってもよいくらい、どの試合でも見かける存在だ。
逆に局所的にしか活躍できないヒーロー(ゴリラとか、タレットおじいちゃん、ピポピポ言っているアレとか)や、中にはどのルールやステージでも選んだ時点でチームメイトのやる気をなくさせるヒーロー(狙撃が得意な彼女とか)も居たりする。
状況に応じてヒーローを上手く使い分けろということなのだろうが、あまりにその状況が限定的過ぎて好きなヒーローで自由に遊ぶ雰囲気がない。
勝敗がさほど重要でないクイックマッチなら十分に許容されていると思われるが、ポイントを競っているランクマッチはとても殺伐としており、その性質上編成の固定化は仕方のないことではある。
もちろん適宜ブリザード社が各ヒーローの調整を行い、ゲームバランスの健全化を図っているが、どの対戦ゲームでもとても困難な部分である。
あと一つが野良(フレンド以外で見知らぬ人とチームを組むこと)での編成。
このゲームにおいて絶対に必要とされるのが、”タンク”(特に”ラインハルト”)と回復に特化したヒーラー(”ルシオ”や”マーシー”)である。
どちらもいないと戦線が維持できずにほぼ負けを覚悟するくらい、編成において重要な役割を担っている。
ただどちらも野良ではあまり人気がない。
”タンク”の中でも優れた機動力を誇る”D.Va”や高い自己回復力を持つ”ロードホック”はまだいいが、回復を絶対に必要とする”ラインハルト”やそれを支える”ルシオ”や”マーシー”は、味方の協力がないと活躍できない。
味方が援護してくれないと一方的に狩られたりして、コントローラを投げたくなるような、どうしようもない状況が多々生まれる。
これもチーム戦ゆえ仕方ないのだが、解決策としてはフレンドを作るほかない(´Д⊂ヽ
感想。
クイックマッチで、編成をあまり気にせず、わいわい楽しく遊ぶ分には何ら問題ない。
競技としては、個性的なヒーローゆえのバランス調整の難しさが大きな課題だろうか。
ただFPSを遊んだことがない人でも、気軽に遊べる間口の広さは素晴らしい。
おまけ。
こういう瞬間のためにオーバーウォッチはやっていると言っても過言ではない。